物件データ
【施工先住所】佐賀市水ケ江
【建物種別】木造瓦葺2階建て
【築年数】65年(75坪)
【工期】約3ヶ月
【工事価格】3,200万
BEFORE
AFTER
古くて新しいがカッコイイ
◆ 正面玄関
玄関先の左右の門柱を撤去、アプローチを長くもうけました。アプローチに沿って明るめの木彫フェンスを設置することで、正面玄関の空間に広がりを持たせることができ、新しく植えこんだ植栽がさらに華やかさを演出してくれます。アルミサッシの玄関ドアは明るめの無垢のドアに変更。和モダンな印象に変わりました。たたきと上がり框(かまち)は昔のままで、扉や靴箱を新調しています。
◆LDK
キッチンやリビングは生活の中心。家族が心地よく過ごせる空間にするために大幅にリノベーションしました。風通しが悪く自然光が入りにくかった部屋の天井を高くし、廊下との壁を取り払って部屋に取り込むことで広さを確保しました。北側のサッシは3枚引きの木枠に変更。全て壁面に収納できるので、風通しのよさはもちろん、解放感もバツグン。キッチンからつながったデッキも設け、庭まで含めてさらに広がりを感じることができます。
◆トイレ
昔ながらの建物の中にも、最新の設備で快適に過ごすことが大切。床材はシンプルであたたかな無垢材を使用し、一部壁面は、消臭効果があり、湿度を調整する健康建材(エコカラット)を使い、明るく毎日の使用が楽しくなるおしゃれでさわやかな空間のトイレとしました。車いすでも使用できる広さを確保しています。
◆浴室
バスタイムは毎日の疲れた体を癒す至福の時間。ウッドデッキを設け、浴室と一体になった空間に仕上げました。光が差し込む明るくて開放感あるバスルームは昼間は青空、夜は星空の下で入浴を楽しめる遊び心をもった特別な場所としました。洗面所も限られたスペースを有効的に活用し、洗練されたデザインの自由設計です。
◆廊下
子供部屋を増築する際になくなっていたまわり廊下を復元しました。窓はあったものの暗い印象だった廊下を、壁を一新し、あたたかな無垢材で全体を明るく優しい空間に仕上げています。
◆和室
時を経て成熟した和室は、ほぼ昔のまま残し、照明の一部と雪見障子を新設しただけで、新たな表情を感じることができる空間にしました。和室の伝統的な書院造りはほぼそのままの形を残して、「床の間」「違い棚」「付書院」が揃っています。茶道ができるスペースも設けて、お茶を楽しむこともできます。机はおばあちゃんの裁縫机をリメイクしたものです。
◆2階
二間続きの和室をつなぎ、ワンフロアにすることで、大きな多目的スペースとなりました。南北に大きな窓を設置することで光を取り込み、風も通る開放的な空間です。天井を解体すると、誰も知らなかった大きな梁が現れました。この梁に照明をつけ、見せる梁へと生まれ変わりました。机は書院の板と床の間の板をリメイクしたものを使用しています。
◆庭
大きな庭石で構成されていた和風庭園を、「四季を感じる庭」をコンセプトに、大きなシンボル壁を設けました。その壁と植栽を美しく組み合わせてモダンな空間を演出。ライトアップされた夜は、木々たちの幻想的なシルエットと暖かな光のハーモニーが見る人たちの目を楽しませてくれます。
ストーリー
先々代、先代の想いが詰まった築70年の住まいをリノベーションしたコンセプトハウス「リライフ」
田島興産とともに、約70年田島家を守り続けてきたその住まいは、その主の人生とともに「住居」としての役割を終え、空き家に。
壊して駐車場にしようか…でもどうしても踏ん切りがつかない…
あらためて見返してみる。家の中。
今はもう再現することがかなわない日本の古き良き建築文化がここにはある。そして何より、家族が幸せに暮らした想い出や記憶がここにはたくさん残っている。本当に壊す?それでいいの?
私達は考えました。そして残すことを決めました。
「日本の文化や人の想い、そんな大切なものをちゃんと残し、つないできてくれた人たちに感謝をしながら暮らす。それと同時に、今の暮らしやすさを妥協しない。そんな穏やかで快適な暮らしを創ること、それが私たちだからこそできることであり、こんな時代だからやるべきなんじゃないのか」田島興産とともに生きてきたこの建物が、今の時代の私達に大切なことを教えてくれました。
田島興産のコンセプトハウスとして、私たちが大切にしたいことを語ってくれる建物。70年の時を経てなお、「この建物を使って人のお役に立ちなさい」と諭してくれる大事な存在。
大切なものを大切にする、そんな暮らしづくりをやっていきたい。
それが、このリライフに気づかせてもらった私たちの大切な想いです。
こちらのリフォーム実例は、TOTO・DAIKEN・YKK APのホームページでもご紹介させていただいております。
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